「毒親」の正体 精神科医の診察室から
オンラインカウンセリングはシステムエラーでもう1週間「ちょっと調べてるんで待って」言われてるし、サポートチームは話が噛み合わなくて泣きそう。
こういう時に適した本を読めると本当に救われることがある。
自分の望む情報を選んで、望むタイミングとペースで、まとまった形でリスクと負担少なめに得られるんだから、そら有効率高いわな。
わー今読みたかったものが読めた!
- 作者:水島 広子
- 発売日: 2018/03/15
- メディア: 新書
何かというと専門家を盲信してないことにタイムリーに救われた。
私の個人的な目線もいいとこだけど。
「毒親」について医師やカウンセラーに訴えたところ、「今さら昔のことを蒸し返しても」「それよりは、今後のことを考えよう」と、決して意地悪ではなく、治療者たちが考えた「最善のこと」を言われるというのです。それはどれほど、「毒親」被害にあった子どもたちを絶望と混乱に陥らせるでしょう。
無神経な治療者と接するくらいなら、「安定型」の愛着スタイルを持った一般の人と接することの方がずっとプラスになります。
診断・治療の失敗パターンやその弊害の重さにも触れている。
「プロとは全員間違いなく命を預けて任せ切っていい人」とは言えないやん。
むしろ人間がやってんだから間違いも相性も力不足も当たり前にあるやん。
実際どうかは分からない、むやみに疑ってはいけない、ひとまず良好な関係構築に努める、は大前提として。
考えなく「プロ全肯定」が前提の話ってその時点で偏ってて「大丈夫かな……」と一歩引いてしまう。
毒親問題、めためたに難しいと思うのよね。
入り組んで繊細で不確実、誰が悪いか、本当に悪いのか、判断基準は、原因と対処は、最悪命に関わるけど死人が出るまで軽んじられ認識され損ないかねない。自覚すらできないかもしれない。他人の理解を得るなんて難易度高すぎる。
その中で間違った認識や、決めつけ、タイミングの合わない助言でダメージを与えることなどに気を配って、ニュートラルであろうとしている態度にはひとまず安心する。
それから親がいかにして毒を持ったか、どういう原理でどう対応するべきかの分析。
「毒親」を作る精神医学的事情を4つのパターンに整理してその特徴をお話ししていきましょう。
(事情1)発達障害タイプ(ASDとADHD)
(事情2)不安定な愛着スタイル(不安型と回避型)
(事情3)うつ病などの臨床的疾患(トラウマ関連障害、アルコール依存症)
(事情4)DVなどの環境問題(深刻な嫁姑問題、育児に対する心の準備不足なども)
私はもう考えるより忘れたい気持ちが強いけど、これを読んで分析できるものならした方が処しやすい気がする。
それぞれのタイプでだいぶ被害の感じ方も望ましい対応も結果も違ってくる。
うちの親は全部うっすら心当たりはある気がして要検討なんだけど……。
その他分かりみポイント(要約)
- 親が未成熟なのを諦める。できないことは求めない
- 貰えるものは割り切って貰うもよし(金とか)
- 「親は本当にこういうことが分からないのだな」を愛されてるかどうかと関連付けない
- 過去を掘り下げるのは親への人格攻撃のためではなく、受けた被害と今の症状の相関を知るため
- 「あなたが悪い」でなく「私は辛かった」が効果的
- 親に罪悪感を持たせるとパニックになり結局子どもの負担を増やしかねない。今からできることをしようと思ってもらえたら遥かにまし
- 唯一の目標は、自分の心の平和
- 「今日は機嫌が悪くてごめんね」と自分の問題としてとらえる人が安定型
- 負担にならない範囲の「このくらいは誠実でありたい」と思う姿勢で接して、相手の反応に振り回されない
繰り返し立ち返ろう。というか何度も引っかかりがちな課題ポイントなんだよな。
ダメージ少なくまず距離を置いて、自分が成熟して、安定型の人達と交流しつつ認知の歪みを直して、心の平和を……
遠いな、今のところ遥か遠く見えるな。
希望があり見えているのは素晴らしいけど北極星みたいだな。